ニフジ アキラ   Nifuji Akira
  二藤 彰
   所属   鶴見大学  歯学部 歯学科 薬理学
   職種   教授
研究期間 2000~2001
研究課題 Cbfal遺伝子を用いた骨・軟骨再生の為の骨髄由来間葉系幹細胞の開発
実施形態 科学研究費補助金
研究委託元等の名称 日本学術振興会
研究種目名 基盤研究(B)
科研費研究課題番号 12557123
キーワード 骨芽細胞, BMP, 骨髄幹細胞, Cbfa, 転写, プロモーター, Cbfa1, 骨髄, 細胞接着, 軟骨細胞, 骨再生, CIZ, 転写因子, 破骨細胞, シグナル, 前駆細胞, プロモーター解析
代表分担区分 研究分担者
代表者 野田 政樹
概要 本研究においては骨芽細胞分化を決定する転写因子Cbfa1を解析し、このプロモーターの1.8kbの領域の中で0.33kbの0.16kbの間に正の遺伝子発現促進活性を見出すと共に、1.8kbと0.33kbの間には抑制性の活性が存在することを明らかにした。更に、このフラグメントに対する骨芽細胞分化の調節に関わる接着と、遺伝子発現の二つのシグナル間をシャトルする分子と考えられるCIZの影響について検討した。この結果、CIZが単独でCbfa1のmRNAの発現を促進し、またこの活性がCbfa1の1.8kbのプロモーターに対する促進活性に基づくことを明らかにした。次に、Cbfa1のプロモーター上に存在するSmadの応答配列を検討し、BMPがSmadを介して骨芽細胞の分化を制御する際にCIZはBMPによるCbfa1の発現を抑制するが、このことはBMPの下流にあるSmadの活性をCIZがプロモーターに対するSmadの活性を抑制することに拠ることを明らかにした。更に、培養条件における骨芽細胞の石灰化に対しでもCIZが抑制的な働きを持つことから、骨芽細胞の機能がCIZによる制御を受けることが明らかとなった。このようなCIZを発現する細胞を骨・軟骨の欠損部に充填することにより、再生能をもつかどうかを否か検討し、膝関節の軟骨及び骨髄に作成した欠損部に対してCbfa1およびCIZを発現する骨髄細胞を充填することにより、これらの細胞が幹細胞活性を有しており、欠損組織の修復機能を持つことを明らかにした。